ブロードバンド・アソシエーションのシンポジウム

まさしくP2Pネットワーク実験協議会のシンポジウムのデジャブでしかありません。同じ部屋で、同じ人(Prof.江崎)が、同じような内容の発表をしています。wslashさんも言及していますが、「基本宣言」といいながらもターゲットになっているのはCDNや共有ソフトです。
今回のシンポジウムには参加していませんが、前回ので感じたのは、総務省あるいは政府の意思が働いているのではないかということです。「インターネットの中立性」が問題になっているように、ネットワーク帯域の増加がISPの負担になっていて、それに対する答えとして、ISPを認識してIXををまたがないネットワークトポロジを構築できるP2P技術が求められているというのがシンポジウムの趣旨です。知的財産推進計画2008に挙げられているようなコンテンツ流通促進政策の一環なのでしょうか。だとしたらP2Pはただのツールなので偏っていてもおかしくないのかもしれません。「P2P」と断言してしまうところが、技術的に明るくないお役所らしいです。
アメリカではP2Pをめぐる動きが大きいのですが、日本ではこの半年で情勢は変わらず、P2Pネットワーク実験協議会の動きもジリ貧なので、違う名前でもう再ブレイクを試みたというところでしょうか。前回もそこそも注目されていたのは事実です。実際に多くのビジネスマンが参加し、名刺交換をしていました。写真を見る限り今回も多くの人が参加したようです。P2P技術がビッグビジネスに盛り上がることがあれば、Prof.江崎の提言が意味を持つようになるのだと思います。