Dec. 10

NoTA

日経新聞朝刊は以下のように報じています。

ノキアはNoTAを携帯メーカーに無償公開する方針。
..ソースコードを公開し、様々な開発者に新機能の追加や保守を委ねる「オープンソース」戦略を採る。開発費が限られるベンチャー企業にも端末事業への参入機会が広がりそうだ。ノキアは部品メーカーにもNoTAへの対応を促しており、既に国内の数社が参加する方向で検討中だ。

日本の事情を考えると、たとえメーカーが多様化したとしても端末がキャリアに認められなければ使用できません。問題点は2点あると思います。メーカーとの繋がりの強いキャリアの姿勢と品質です。
登場するかもしれないNoTA端末がユーザーに届くには、キャリアが中小メーカーにもオープンな姿勢で参入を認めることが必要です。日本ではメーカーが端末を出すのではなく、メーカーが生産した端末をキャリアが販売するため、中小メーカーにとって門戸が狭いのが理由です。ウィルコムも基本的には同じ販売体制ですが、メーカーの顔ぶれが異なります。ソフトバンクモバイルMVNOを認めたり、海外メーカー端末を積極的に取り入れようとしているので、これから変わっていくかもしれませんが。
オープンソース」と「品質」が両立するのかは議論が分かれるところです。OSのオープンソース化は品質面ではまずまず成功しています。しかし、それはユーザーがコミュニティで動作報告や改善を行ったから成立しているのであって、マニアやビジネス向けでもない組込みコンシューマー製品のソフトにそれは望むべくもないはずです。AndroidなどはHSAに参加したドコモが投入を決めましたが、それでも品質保証のために相当の試験コストをかけているはずです。BREWSymbianなど共通プラットフォームの試みはたくさん行われてきましたが、なかなか拡大していません。Nokiaもそれを承知の上でスケールメリットというアドバンテージで挑戦をすることになります。