WEBブラウザの比較メモ(大したことない)

googleがベータ版をリリースしたWEBブラウザChromeが話題になっています。私が先日購入したノートPCは性能もよくないので軽いブラウザーはないかとあれこれ試しています。皆さんは何を使っていますか?先日、あるブログで読んだのを受け売りするとこれからはWEBブラウザーも"試乗"する時代だそうです。そんな人がブラウザーを乗り換えるときの参考になればとブラウザー比較の過程で思ったことを書き留めておきます。私はIT業界にいますがWEBは門外漢なので経験則と、素人に毛が生えた程度の知識で書いています。あしからず。

まず基本をおさらい。

WEBブラウザーは、新聞などでは「インターネット閲覧ソフト」と呼称されます。そもそも「ホームページ」「サイト」と言われるものはHTMLと呼ばれるコンピュータ向けの言語で記述されたテキストです。これをダウンロードして、言語の法則に従って翻訳して、画面上に描画することで皆さんが見ている形になります。今皆さんが見ているのも、WEBブラウザーがダウンロードしてものです。この「ダウンロード」「翻訳」「描画」の仕事を行うのがWEBブラウザーです。最近はHTMLの中にJavaと呼ばれる言語やFlashと呼ばれる一種の数式が埋めこまれていて、YouTubeが見れたりしてその技術の発展は著しいものがあります。「JavaScriptの実行」もWEBブラウザーも重要な仕事になってきました。
先ほど紹介したWEBブラウザーの4つの「仕事」は、計算が得意なコンピュータをもってしても大変な仕事です。メモリに大量のキャッシュを保持する必要があるからです。それをいかに負荷をかけずに実行されるよう作るのは難しく、昔はWEBブラウザーは価格が高かったようです。だからWindowsパソコン普及期にWEBブラウザーといえばMicrosoft InternetExplorerかNetscapeNavigaterでした。しかし、近年は無償で高性能のWEBブラウザーが提供されるようになりました。高性能なソフトを作るには単純にお金がかかるはずなのですが、なぜタダなのか私にはわかりません。また"WEB 2.0"と呼ばれたように近年、インターネット上で提供されるサービスが多様化しています。SNSや動画共有、RSS..それに合わせてブラウザーも進化しています。

私の使い方

私のインターネット生活ではRSSと呼ばれるサービスが大活躍しています。RSSはHTMLではなく、タイトル、URL、概要などサイトの"メタ情報"のみを記述したテキストです。サイトのHTML本体よりも軽いため気軽にダウンロードできます。定期的に自動でダウンロードすることで新しいニューストピックが更新されます。それらを一覧表示して面白そうだったり、仕事に関連しそうな記事のリンク先へ見に行きます。好きなブログやニュース、会社や公共機関のニュースリリースをチェックしています。ちなみに会社で使っているLunascapeRSS登録数は50くらいあります。

今回比較したのは以下の5つです。

InternetExplorer

最新のバージョン7ではタブ機能が追加され、ウィンドウが積み上がることはなくなりました。月1回のWindowsUpdateで不具合が自動で修正されるため、いきなりソフトが強制終了するとかいう不具合はなく安定して動作します。セキュリティ性能も高いです。そのため企業などでこれを使用するよう奨励しているところもあるようです。反面、メモリを消費して重いという弱点は相変わらずです。「サイトを見る」ことに特化しているため、余計なボタンやアドオンはつけずシンプルです。見た目が綺麗な次期IE8がリリース間近のようです。

FireFox

つい先日最近バージョン3.0がリリースされて話題になりました。動作が飛躍的に向上しており、SNSとの連携機能も充実しています。インターネットヘビーユーザーには人気が高いブラウザーです。ページ内の文字列検索がしやすい点などはまさしく"検索ネイティブ"向けと言えます。頻繁なタブの追加・削除には向いていませんが軽さを求めるならお勧め。また2チャンネルやmixiFacebookというようなコミュニティの書き込みなどをブラウザーでチェックできるアドオンが多くリリースされています。私は頻繁にコミュニティへ書き込む習慣がないので使いませんが、便利なようです。ボタン配置などはInternetExplorerに近いので乗り換えるにも向いています。3.1もRC2が公開されており、進化著しいブラウザーです。

Opera

歴史がある割に二流ブラウザーに甘んじています。スマートフォンや携帯電話に組み込み実績があり、軽い動作が身上です。最新版ではメール、RSSなどの機能とタブの連携で汎用的なソフトに成長しています。サムネイルを表示することで他のタブを簡単に見渡せます。お気に入りとは別に、空ページにページを登録することで直感的にブラウジングできる「スピードダイアル」機能も便利です。

Lunascape

タブ機能を早くから取り入れた日本製のブラウザー。ボタンやツールバーの改造の自由度が高く、ウィンドウ全体のデザインも丸ごと変更可能です。私のように飽きやすい人に向いているかもしれません。キーコマンドが使いやすく、他のどのブラウザよりもタブの切り替えが超高速です。タブの幅も自由に設定できます。しかし、開発プロジェクトが大きくないため、不具合の修正がイマイチ行き届いておらず、ときどき予期せず強制終了したり、タブを大量に(30個くらい)開くと急激に重くなります。タブを頻繁に開いたり閉じたりする「タブ」ネイティブの人にはお勧め。またRSSのチェックの方法が独特で、タイトルだけ一覧にして表示するのが使いやすいので会社で使用しています。この方式を取り入れているRSSリーダーが他にないので手放せません。

Chrome

まだベータ版なので他のブラウザーと比べるのはフェアではありませんが、動作の安定性はすでに商用レベルです。今までのブラウザーとは異なり、ボタンの類はありません。そのため、従来のブラウザーから乗り換えるとなるとちょっとクセがあり、初心者向きではありません。googleからはまだ発表はありませんが、ブラウザーというよりインターネット上で提供される"ソフトウェア"(SaaS)向けの汎用"ウィンドウ"の役割を負わせているとの予測が大半です。しかし、動作の軽さは上記のブラウザーと遜色なく、画面も広く取れるので使いやすいソフトです。

比較して思った

WEBブラウザーの使われ方が変わってきていることがわかってきました。昔は

  • 「お気に入り」にサイトを登録して
  • その中からサイトを選んで
  • 見る

ということをしていました。しかし新しい使われ方は

  • 気になるサイトの名前を検索する
  • 引っかかったところをクリックして
  • 見る

というふうに変わりました。一時期、Yahooだのgoogleだのが専用ツールバーをインストールするよう勧めてきた時期がありました。それらの多くは検索窓をツールバーとして使ってほしかったからです。今から思えば使い方の変わり目だったのでしょう。
しかし、最新のブラウザーは検索窓を最初から持っています。それほど「検索」という行為は頻繁に行われ、重要度を増しているのです。その精度が日々高まっていることもありますが、溢れる情報から探しだす行為が重要になっていることが伺えます。