エコドライブ論 -ブレーキ-

連日石油の価格高騰が伝えられています。130ドル/ガロンで半年で2倍になった計算です。
今日のWBS(テレ東)ではUBS証券のリサーチを紹介して、世界の政治情勢では300ドルまで上昇する可能性もあるとのことです。ガソリン価格は今のあたりでしばらく落ち着くという分析もあるようですが、現在も値上がりは徐々にですが確実に進行しています。自動車の燃費性能だけではなく、人間の運転技術でガソリン消費量を減らすことができることを訴えるのがこの「エコドライブ論」です。

皆さんは運転にどんなポリシーをお持ちでしょうか?
安全運転はもちろんすると思いますが、楽しく走るためにはプラス何かがあるといいですよね。クルマは移動手段であると同時に生活空間でもあります。自由自在に動き回ることができる喜びを感じたり、友達やパートナーとのコミュニケーションを楽しむことができるのです。

さて、本題です。「最小限のリソース(ガソリン)で最高のパフォーマンス(速さ)」が私のドライブポリシーです。ちょっとケチな感じですね。
ただ一時的な速度を高めたいならアクセルをふかせばいいでしょう。直線なら速く走ることはできるかもしれません。しかし、市街地ではスピードを出しても、信号や交差点で、その分ブレーキを踏みこむことになります。ポイントはスピードアベレージを高く保つことです。

一般のガソリン車の物理エネルギーの使い方を簡単に図式にすると以下のようになります。

熱エネルギー(ガソリンの燃焼)

運動エネルギー(エンジン→タイヤ)

熱エネルギー(ブレーキの摩擦)

これらのエネルギーを無駄なく使うには
・ガソリンの燃焼を抑える
・運動エネルギーを効率よく地面に伝える
などいろいろな工夫が考えられますがこれは自動車メーカーも必死にやっていて一般ピープルには難しいです。しかし、最後のブレーキの摩擦を減らせれば運動エネルギーを無駄にせず有効に活用できます。

つまり「如何にしてスピードを落とさずに走るか」がエコドライブの一つのキーとなります。

究極にはブレーキを踏まないのがいいのですが、信号は止まらなければいけません。
(国交省のITS-Japan計画では渋滞や信号の少ないスーパースムーズな交通システム「スマートウェイ」が青写真として描かれています)
ではスピードをなるべく落とさず走るにはどうすればいいか。

それは「角を速く曲がる」ことです。
市街地では多くの交差点やカーブを曲がります。このとき必ずブレーキをかけますよね?このブレーキングのさじ加減でトータルスピードを高めることができます。

これには教習所に習う手法を発展させる手法が有効です。思い浮かべてください。
1. [直進中] 自動車で走っています。
2. [直進中] カーブが近づいています。ブレーキを踏みスピードを落とします。
3. [曲がり中]ブレーキから足を離して、カーブに進入します。
4. [曲がり中]カーブの出口にさしかかったところでアクセルオン。
5. [直進中] またハンドルを元通りのスピードで運転する。

ポイントは「カーブの手前で適正なスピードを落とす」ことです。簡単なようですが。。。<バッドパターン1:遅い進入 = 安全運転型>
コーナー進入時に適正なスピードより遅ければ、コーナー出口でまた落としすぎた分アクセルを踏まなければいけません。<バッドパターン2:速い進入 = 危険(?)運転型>
逆にコーナー進入時にスピードが出すぎていると、曲がり始めたところで遠心力で車体が外側に持っていかれます。あわててブレーキを踏むとスピードが極端に落ちます。ブレーキを踏まないとコースラインの外にはみ出します(=事故)。またコーナリング中の急ブレーキはタイヤ磨耗の一因です。

以上のどちらでもない運転とは

必要最低限の減速
  ↓
安定したコーナリング
  ↓
遠心力を利用した加速

が私の考えるベストコーナリングのイメージです。

コーナーによって「適正な速度」は異なっており、そんな実験している話も聞かないので効果が如何ほどなのかは分かりませんが、ブレーキングが燃費に与える影響が大きいことが少しでも分かって頂けたでしょうか。

長文なのに最後まで読んで頂いてありがとうございます。