P2Pビジネス 意外にいける?

『水曜どうでしょう』がBitTorrent DNAを採用した有料配信、という話題とその雑感@P2Pとかその辺
P2Pが最近ビジネスとして注目されているのは、コンテンツ配信CDN*1サービスのイニシャルコストを抑えられるという点です。
すでにこの利点を生かしてビジネスを展開している企業がいくつかあります。
"P2P=悪"イメージを築いたWinnyはPureモードと呼ばれるネットワーク動作モードのもとで動いています。
Pureモードはネットワークを全ノード*2が対等で、ネットワークをコントロールすることができません。
P2Pの利点はそのネットワークの自律性でもありますが、
法的にも技術的にも野放しでは優れたネットワーク技術も"原爆"同然です。
そこでビジネスとしてP2Pを活用するため、Hybridモードと呼ばれるネットワークモードで構成されたネットワークで、
コンテンツを保護しつつ安定的に配信する試みがなされるようになったのです。
BitTorrentもその昔コンテンツ共有ソフトとして開発されましたが、
現在は一企業としてコンテンツ配信ビジネスを行っています。
einy@ブラザー工業
SkeedCast@ドリームボート
また首相官邸 知的財産戦略本部の「知財推進計画2008」や
総務省の「ICT国際競争力強化重点技術戦略」*3
「デジタルコンテンツ流通の推進」が謳われており、総務省主導で実証実験*4も行われています。
P2Pネットワーク実験協議会
またP2Pという観点のみならず、
そのメッシュネットワークという側面、アドホックネットワーク*5という側面からP2Pネットワーク技術が見直されています。
もっとも日本では"P2P"って言うだけで商品が売れないので
堂々とP2Pと名乗るメーカーさんはいませんが。

*1:Content Delivery Network

*2:ネットワーク端末

*3:やたら長いドキュメント名がいかにもお役所です

*4:もっともこちらの実験は最近行われていないようですが

*5:一時的:すぐネットワーク状況が変わる