Apr. 20, Mon. "クラウド"という言葉

ユビキタス/クラウド

最近クラウドコンピューティングという言葉に対する"リバウンド"が起きているみたいです。私はその考え方はとても楽しいし、実現したり利用するのにワクワクさせてくれる言葉だと思います。

要は相手を信頼するかしないかというよくある議論です。サービスや企業が永続するかなんて予測することは不可能だし、その予兆があるならば回避するくらいの自己防衛能力は必要です。郵便局を疑っていたら手紙は出せないし、銀行を信用できなければお金は預けられないです。ましてや地震やテロでインターネットが使えなくなるかもとかって考えすぎですよね。「円やドルは暴落するかもしれないから金で持っておこう」という人はコンビニで買い物も出来ませんし、家も建てられません。ありえないとは言い切れないけど、多くは問題ないんです。クラウドコンピューティングってITインフラの考え方の一つだから、こういった比喩も大げさではないと思います。

実はクラウド・コンピューティングは、インターネットのユーザーならあたりまえのように経験している世界です。Googleの検索にしても、地図にしても、メールにしても、ユーザーはネットの向こうの仕組みはよくわからないけれど、目的にあわせて利用しています。とんでもない数の人びとが同時に接続して、どうやってそれを効率的に処理するのかよりは、ユーザーにとっては目的にあわせて快適に利用できればいいだけの話ではないでしょうか。
業務系でも、実際の業務がどう変わるのか、どう効率化でき、生産性があがるのか、どんな新しい効果があり、収益向上につながるのかが問題であり、サーバーの運用に本質があるわけでないことに変わりありません。

多くの人に共通するのは「世の中が便利になればそれがベスト」。でも「世の中が便利になるのが大事で言葉に大した意味はない」という人がいるのも事実です。確かに言葉=WORDだけでお腹いっぱいにはなれないけれど、これまでなかったものを表現するのがWORDであってBUZZだKEYだっていうのは解釈次第です。憎まれるべきは帰納のためのツールであるWORDではなく、そのWORDから演繹的に横着をしようとする人間の煩悩では?あまり良い言い方が見当たらないのですが、「クラウドだから素晴らしい」という議論が幻想である、というのが正しい言い方かなと。
あまり普段つかわないので「演繹」「帰納」の用法が間違っていたらごめんなさい。

社会

んー。難しい問題です。自分も気をつけている立場なので「乗れ」の気持ちも分からないではないのですが、そもそも卑劣な行いをする男がいることに問題があるわけで、第一の被害者は女性です。一部の愚かな男性の犯罪行為の被害をうける女性が多くいることは事実でしょう。私はフェミニストでも何でもないですが、第二の被害者が女性に責任を転嫁するならそれは間違いでしょうね。

ダウンロード違法化

今回は特別過激です。読む人を選びます。

おそらくネット狂信論者の人たちは引き続き反対を続けるのだろうが、まったく理解できないし、彼らの主張に正当性があるとは思えない。少なくとも、リアルの世界で同じ行為を行う人がほぼ皆無であることを考えれば、ネットだけ特別な世界であるかのように考えるのはおかしいと言わざるを得ないのではないか。

こういったことを堂々と述べてしまうところが反発を招く原因な気がします。

もしかしたら目指すべき将来の制度の最終的な理想型は“コピー回数無制限+コンテンツ税”といった形になるのかもしれない。

こういうタバコ税的な発想は怖いですね。もし、そんなことしたらどうなるか私なりに想像してみます。

  • iTunesStoreが400円/曲になったら

400円くらいなら出すというお金持ちの方は買うといいでしょう。いまどきCDなんて買う若者はいないし、現在よりCDが高くなったら誰も買わないので小売は除外して、ダウンロードサイトのみのことを考えます。
いくらコンテンツプロバイダーを守るためとはいえ、音楽に出せるお金は限られています。所詮娯楽ですから。当然、全体の売上げ高はそのままにDL曲数は減ります。税収は増え、コンテンツプロバイダーの権利は守られて万々歳です。身に覚えのない間接税を取られて、コンシューマーは不快かもしれません。
売る側としてはどうでしょう。私だったらサーバーを海外に置いて、安く販売します。法的にどうだか知りませんが、決済するサーバーを海外に置いたり、外貨建てで決済すればいい気がします。バカ売れするとは思いませんが、同じ品質で安ければ買うのが普通だとすれば、そういう商売は容易に発想できます。結果、国内のコンテンツが"逆輸入"されて、国内の音楽・動画コンテンツ流通は衰退するので税収も減ります。

  • TSUTAYA旧作映画が1泊400円になったら

やっぱり敷居が高くなりますよね。所詮娯楽ですから。DVDレンタルの収入が減れば大規模な予算の映画は国内で製作しにくくなるでしょう。

業界として違法コンテンツのアップロードとダウンロードの双方を頻繁に行っている者を徹底的に摘発する(アップロードの方が補足しやすいはず)などの断固たる態度を取ることが、リアルの世界で当たり前のマナーをネットでも普及させることにつながる。

例えば業界として違法コンテンツのアップロードとダウンロードの双方を頻繁に行っている者を徹底的に摘発する(アップロードの方が補足しやすいはず)などの断固たる態度を取ることが、リアルの世界で当たり前のマナーをネットでも普及させることにつながる。

論外です。そのコストを税金で賄うとか言いそうな剣幕です。(「ネットのマナー」をお上が設定しようという発想が中国政府っぽいですね)
焦土作戦はコンテンツプロバイダーを育てることになるのでしょうか。
つまり徹底的な取締りをしても、税金をとってもコンテンツ制作者のためになるのかは疑問だというのが私の結論です。レコード会社の役員しながらこんな主張をしても自分の利益のために述べているように見えてしまうからです。