映画「攻殻機動隊」みた。やはり難しい。

映画「攻殻機動隊」を観ました。先日のエントリでも書きましたが、TVシリーズの最初を観て全然理解できなかったので改めて"名作"と呼び声高い押井守作品を借りました。

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0 [DVD]

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0 [DVD]

TSUTAYAで借りたのはこれじゃないと思いますがとりあえず載せます。

感想

それなりに楽しめましたが、そもそも話が難解なので予備知識なしで観た妻はもちろん、Wikipediaで予習した私でもチンプンカンプン。もっともWikipedia士郎正宗」の項で

作品内容は、SFマンガの中でもかなり難解であると言われている。読者の側にある程度の予備知識を前提としており、設定の説明が丁寧になされているわけではない。

と記述されているので当然かも。

ワールド

出てくるキャラやメカはAKIRAパトレイバーと同じで新鮮味はありませんが、脳や記憶、人格、アイデンティティに関する世界感は独特のものです。要するにサイバーパンクというジャンルなのだと思うのですが、Wikipediaサイバーパンク」の項を読んだらやっぱり難解。曰く、

人体や意識を機械的ないし生物的に拡張し、それらのギミックが普遍化した世界・社会において個人や集団がより大規模な構造(ネットワーク)に接続ないし取り込まれた状況(または取り込まれてゆく過程)などの描写を主題のひとつの軸とした。さらに主人公の言動や作品自体のテーマの社会や構造・体制に対する反発(いわゆるパンク)や反社会性を主題のもう一つの軸とする点、これらを内包する社会構造・状況や経済状況などを俯瞰するメタ的な視野が提供され描写が成される

なんとなく分かるのですが、うまく説明できません。結局観てみないとこの意味は理解できない気がします。
銃夢」で描かれたような経済格差、人種、現代的な精神病理の普遍性を描くことで「パンク」たりえるのでしょうか。ガキの時分に読んだのでよく覚えていませんが。

ビジネスにならない

面白かったし、作者にはそんなつもりはないでしょうから、こんなことを言っても仕方がないのですが。
分かったのは「格好いい」だけの世界が描かれるわけではないから大衆受けしないということ。
子どもには理解しずらいし、夢のない大人には身につまされるし、暗くて息苦しいわけです。同じように完成された世界感でフォロワーを生んだガンダムとの違いはそこらへんでしょう。